神経科
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ナルコレプシー Narcolepsy
ナルコレプシーとは慢性の睡眠疾患のことで、犬では食事や遊びなどの興奮刺激で引き起 こされるカタプレキシーを特徴とする病気です。 家族性と非家族性があり、家族性としてはドーベルマン、ラブラドール・レトリバー、ダ ックスフン…
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ホルネル症候群 Horners syndrom
<症状> 片側の縮瞳(縮瞳)、眼瞼の下垂、第三眼瞼の突出、眼球の眼窩への陥没が特徴的です。 <原因> 最も多いとされているのは“特発性”です。 他には、中耳や頭頸部、前胸部における、外傷・腫瘍・感染・炎症に伴って発症しま…
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ビタミンA過剰症
栄養性疾患の一つであり、良質なペットフードが普及した現在では非常に稀な病です。 <症状> 頸部痛や歩様失調、前肢の不全麻痺、跛行がみられます。 栄養性疾患のため、被毛は粗造であることが多く、体重減少や食欲減退といった症状…
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椎間板脊椎炎 Discospondylitis
椎間板と隣接する椎体における感染や炎症による疾患です。若齢~中年齢での発生が多く 、雄での発生率が多いと報告されています。大型犬でも小型犬でも発生しますが、猫では 比較的稀な病気です。 <症状> 脊椎(背骨)の疼痛が80…
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多発性筋炎 Polymyositis
犬の特発性多発性筋炎は、犬で多くみられる病気です。ボクサー、ラブラドル・レトリーバー、ニューファンドランド犬での発症が多くみられます。国内のウェルシュ・コーギーペンプロークの若い成大において、舌の筋萎縮を主体とした筋疾患…
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咀嚼筋炎 Masticatory myositis
咀嚼筋炎は犬の咀嚼筋(顎二腹筋、側頭筋、咬筋)の筋線維を標的とする自己免疫疾患です。別名好酸球性筋炎といいます。 咀嚼筋は特殊な筋線維から構成されており、その特殊な筋線維に対して自己抗体が形成されると発症します。若い成犬…
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進行性脊髄軟化症 Progressive myelimalacia
<症状> 強い痛み、不快感、抑うつ、食欲不振、嘔吐、過敏症、血圧低下などが一般的です。 <原因> HansenⅠ型椎間板ヘルニアや脊椎骨折など、重度の急性脊髄損傷に伴って生じる脊髄実質の広範囲にわたる“進行性壊死”です。…
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①てんかんとは?
近年、てんかんは神経病の中で最も身近な病気のひとつになってきました。 日本国内でも飼育頭数の多い、トイプードルやチワワ、ダックスフンドは“てんかん”が多い犬種として知られています。 “てんかん=痙攣”と認識されていること…
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②てんかんの原因は?
愛犬、愛猫がてんかんを起こしたとき、一体どんな病気が考えられるでしょうか? 「てんかん」は脳の病気で起こるものとは限りません。 “てんかん発作”は様々な原因で起こります。年齢によってなりやすい病気も異なります。 てんかん…
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③てんかん 治療開始基準
てんかんによって痙攣発作が出る犬猫には、抗てんかん薬の投与が推奨されています。 脳は常に学習する組織であり、体にとって良いことも悪いことも習慣化してしまいます。 以下の「抗てんかん薬維持療法開始ガイドライン」を基に、てん…
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④群発発作/重積発作
(coming soon)
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⑤変性性脊髄症 Degenerative Myelopathy(DM)
変性性脊髄症(Degenerative Myelopathy:DM)は、痛みを伴わず、ゆっくりと進行する脊髄の病気です。欧米ではジャーマン・シェパードなどの大型犬に多い病気として認知されていますが、大型犬の飼育頭数が少な…
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⑥中枢性前庭障害
前庭器官の機能低下により生じる平衡感覚障害を“前庭障害”といいます。前庭障害の原因によって中枢性と末梢性に大別されます。中枢性前庭障害は、頭蓋内(脳内)の異常に伴って生じる疾患です。平衡感覚の異常により、動物は転倒やパニ…
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⑦末梢性前庭疾患
前庭器官の機能低下により生じる平衡感覚障害を“前庭障害”といいます。中枢性と末梢性に大別され、末梢性前庭障害は脳以外(前庭器や前庭神経)の異常に伴って生じる疾患です。 症状は軽~重度まで様々で、時折てんかん発作と間違われ…
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ヴォブラー症候群(Wobbler syndrome)
ヴォブラー症候群(Wobbler syndrome)とは、ドーベルマンやグレート・デンなどの大型犬/超大型犬に好発する脊椎の形成異常に起因した脊髄損傷性疾患の総称です。 最も一般的な初期症状は、歩行障害です。 数か月から…
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犬の認知症について
近年、動物医療の高度医療化に伴って「犬の認知機能障害(認知症)」が増えています。 加齢に伴って脳の機能は衰えますが、認知症の場合は正常な加齢の範囲を超えて認知機能が低下します。 犬では認知機能不全の危険因子がいくつか報告…