ふく動物病院

診療科目

ナルコレプシー Narcolepsy

ナルコレプシーとは慢性の睡眠疾患のことで、犬では食事や遊びなどの興奮刺激で引き起
こされるカタプレキシーを特徴とする病気です。
家族性と非家族性があり、家族性としてはドーベルマン、ラブラドール・レトリバー、ダ
ックスフンドの3犬種に遺伝的変異が認められています。

<症状>
通常の睡眠とは別に、眠気に対抗できずに居眠りを繰り返すような症状がでます。
興奮した時に症状がでやすいです。

<原因>
神経ペプチドであるヒポクレチンやオレキシンの神経伝達障害がナルコレプシーの原因と
なっています。

<診断>
ナルコレプシーは、カタプレキシー誘発試験および他疾患の除外によって行います。
失神やてんかん発作を除外するためには、血液検査や心電図検査、画像検査、電気生理検
査が必要です。症状がでている時の動画やご自宅での様子が、この病気を診断するために
は重要です。

<治療>
抗カタプレキシー薬による治療が主体となります。
ナルコレプシーは非進行性で致死的なものではありませんが、生涯お付き合いになる場合
が多いです。適切な治療を行うことで、動物とご家族のQOLを向上させられるようお手伝
いします。