ふく動物病院

診療科目

椎間板脊椎炎 Discospondylitis

椎間板と隣接する椎体における感染や炎症による疾患です。若齢~中年齢での発生が多く
、雄での発生率が多いと報告されています。大型犬でも小型犬でも発生しますが、猫では
比較的稀な病気です。

<症状>
脊椎(背骨)の疼痛が80%以上の動物で認められます。
キャンとなく、体のどこを触られてもびくびくする(知覚過敏)、活動性がなくなるなど
様々な症状を示します。
罹患動物の3頭に1頭が、発熱や体重減少といった全身性の症状も伴います。
脊椎付近の疼痛は、椎間板ヘルニアや椎体腫瘍、脊髄炎などの他疾患でも認められますの
で、原因精査は重要です。

<原因>
泌尿器、心臓、口腔内の感染巣から、血液を通して病原体が椎間板に到達することで起こ
るといわれています。免疫不全が関与している可能性も指摘されています。
椎間板脊椎炎は、第7腰椎から第1仙椎での罹患率が最も多いといわれています。

<診断>
神経学的検査、血液検査、単純X腺検査(、血液培養検査)を実施します。
追加検査として脊髄造影検査、CT検査、MRI検査などが推奨される場合があります。その
際は近隣施設をご紹介させていただきます。
全身麻酔下の検査はリスクを伴いますので、動物の状態をみながらご相談させてください

<治療>
抗生剤と消炎鎮痛剤の投与が中心となります。