大腿骨頭虚血性壊死症(大腿骨頭切除術について)
大腿骨頭虚血性壊死の原因は解明されていませんが、なんらかの原因によって大腿骨頭骨端への血液供給が断裂されることによって引き起こされる虚血性壊死病変です。
若齢、特に4-11ヶ月齢、の小型犬によく見られる病態です。多くの症例が片側性ですが約15%の症例では両側性に大腿骨骨頭虚血性壊死が認められます。
昨今ではトイプードルで多く認められております。(小型犬全般に多いです)
大腿骨頭切除術により通常予後は良好です。
「治療法として骨頭をとってしまう!」という信じられない術式ですが、獣医領域では国内外で広く行われており獣医医療では一般的な術式です。
大腿骨頭切除術の術後歩様
術後2週間でこの程度の歩様が得られますし、剃毛部位の毛が生えそろうころには歩様はさらに改善します。