ふく動物病院

診療科目

副腎疾患を併発したインスリノーマの外科治療

副腎疾患を併発したインスリノーマの外科治療を行いました。
(年齢不詳、推定3歳の雄)


フェレットのインスリノーマの治療には外科治療と内科治療があり、
文献によると、外科治療を行った方が、内科治療のみを行った症例に比べて、生存期間が
長くなると示されています。
フェレットのインスリノーマ

今回の症例は、低血糖の臨床症状があり、背部の脱毛、尿漏れを主訴に来院されました。

術前の血液検査にて低血糖が確認されたものの、全身状態が良好な為、外科治療を選択しました。
インスリノーマの手術と同時に副腎の確認、切除も視野に手術を行いました。

膵臓の小結節
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脂肪に覆われた左副腎(見えている血管が左副腎腰静脈)
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左副腎切除後
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病理組織検査結果
膵臓:インスリノーマ
左副腎:副腎腺腫

術後の経過、良好、排尿正常、低血糖症状なし。

今回の症例は術後10日のステロイドを休薬した状態で血糖値が69まで上昇する事ができました。
さらに、術前の副腎のホルモン検査でエストラジオール、DHEA-S、アンドロステンジオン、17αヒドロキシプロジェステロンも全て正常値だったにもかかわらず、摘出した左副腎の病理組織検査の結果は
副腎腺腫と診断されました。副腎ホルモン検査の結果が正常であっても、副腎疾患ではないとは言い切れない、代表的な症例でした。

今後の治療経過としては、インスリノーマのコントロールと副腎疾患の症状の再発。
排尿確認が柱となっていきます。