寛骨大腿関節脱臼(トグルピン法)
寛骨大腿関節の脱臼(股関節脱臼)は、犬および猫で最も多い脱臼であり全脱臼報告の39-90%を占めると報告されています。大多数の症例が外傷により股関節脱臼が生じるとされております。
治療には大きく二つに大別さて、外科的整復と非観血的整復(麻酔下で脱臼をはめる)に分けられます。
骨頭靱帯の裂離骨折や脱臼後5日以上経過したもの、再脱臼を繰り返すものは観血的な整復(外科)が必要となります。
症例1)再発性の股関節脱臼に対してトグルピン法を実施した症例

「術前X線画像」

「術後X線画像(トグルピン法)」
股関節脱臼に対するトグルピン法の治療経過
症例2)落下による股関節脱臼
少し古い症例です。非観血的整復では再脱臼率が高く、管理も難しい場合が多く見受けられます。なかなか即手術という訳にもいかないので、鎮静下にて脱臼の整復をおこないます。

股関節脱臼のX線画像

股関節脱臼整復後X線
エーマースリングでの固定を10〜14日実施し、保存療法のプロトコールを実施します。
非観血的整復が困難な場合には外科的な介入が必要な場合もあります。
日本国内での股関節脱臼に対する外科介入は解剖学的な整復と機能回復、術後の合併症、費用対効果を考えますと、
1、トグルピン法
2、大腿骨頭切除術
3、THR
の順に治療法が選択されると思いますし現実的と思っております。
2026/08/01