ふく動物病院

診療科目

てんかん発作

てんかんとは、神経病の中で最も身近な疾患です。

日本国内でも飼育頭数の多い、トイプードルやチワワ、ダックスフンドは「てんかん」が多い犬種として知られています。

「てんかん=痙攣」と認識されていることがありますが、「てんかん」とは「様々な原因によって脳の神経細胞が異常興奮をすることで様々な臨床症状を伴うもの」です。

脳の細胞が持っている機能は、脳の場所によって異なりますので、神経細胞が興奮している場所によって症状は異なります。

「痙攣していない」から「てんかん」ではないと誤解していませんか?

てんかん発作は以下のように分類わけされています。

一言にてんかんといっても、このように様々なタイプがあります。

うちの子はもしかしたら「てんかん」かも?と気になる方は、症状を動画にとって来ていただけると診察がスムーズに進みます。

可能な範囲で構いませんので、ご協力ください。

愛犬、愛猫がてんかんを起こしたとき、一体どんな病気が考えられるでしょうか?

「てんかん」は脳の病気で起こるものとは限りません。

このように、脳以外のところに原因があってもてんかんは起こります。

特に、若齢期(特に1歳未満)のてんかんの原因で多くみられるのは、脳奇形、低血糖、肝疾患(門脈体循環シャントが有名です)です。

逆に、高齢動物(8歳以上)で多いのは脳腫瘍や血管障害、脳炎です。

愛犬/愛猫にてんかん発作が起きたら、何が原因でおきたかを知る必要があります。

てんかん発作が起きたときは、まず麻酔をかけないでできる検査を行います。

神経学的検査、血液検査、レントゲン検査、超音波検査を行います。

脳以外のところに異常があれば、その治療がてんかんの治療になります。

脳の構造的な異常を疑われる場合には、全身麻酔でのMRI検査を行う必要があります。

近年では、小柄な体格の動物も脳外科や放射線治療といった高度医療が受けられる施設もあります。

ただ、高齢動物は麻酔リスクも高いため、検査をするかは慎重に相談する必要があります。

MRI検査が必要あるいはご希望される場合には、他施設をご紹介致します。

【治療開始基準】

てんかんによって痙攣発作が出る犬猫には、抗痙攣薬(ASD)の投与が推奨されています。脳は常に学習する臓器であり、体にとって良いことも悪いことも習慣化します。

以下の「抗てんかん薬維持療法開始ガイドライン」を基に、てんかん治療を開始します。

引用:ACVIM 2015 consensus proposal, IVETF 2015 consensus proposal

上記に一つ以上該当する場合、ASDは開始したら生涯服用する場合が多いです。

薬剤の合う合わないは個体差が大きいので、ASDの選択や量の調整は慎重に進めていかなくてはいけません。

てんかんの強さによって、薬の量や種類を調整していきます。

3カ月に1回以上の頻度でてんかん発作が出ている場合には、ASDの調整が必要です。