会陰尿道路術(猫:筒状尿道包皮粘膜縫合法)
雄猫の泌尿器症候群(FLUTD)から尿道閉塞に罹患してしまった場合に、会陰尿道路術が必要となる場合があります。しかし、従来のWilson & Harrison法(尿道粘膜ー皮膚縫合)による術式では術後の合併症として切開部位の瘢痕収縮や尿道炎が認められ、再手術が必要となる症例が一定数認められ、獣医医療として課題がありました。
「改良型:猫の会陰尿道路術」
「当院で施術した会陰尿道路術:外観はほとんど変わりません」
当院の猫の会陰尿道路術はLih-Seng Yehの考案した術式を用いております。
この方法を使用することにより、包皮組織が温存され、尿道が包皮粘膜に吻合されて、尿道を拡大、延長することができます。尿道狭窄または他の合併症は少なく、猫の尿路を安定して確保することができます。外観上も会陰部と包皮の外観はほとんど変化しません。
Modified perineal urethrostomy using preputial mucosa in cats
Lih-Seng Yeh, DVM, PhDShih-Chien Chin, DVM, MS
2021/04/01