尿検査の重要性について
一般的に尿検査でチェックする項目
1、一般性状:色・透明度・臭い(なるべく採取して時間のたっていない尿がベストです)
2、尿試験紙検査
PH:アルカリ・酸性どちらかに傾くと尿中に結晶が現れます。これが尿石症の原因になります。犬の場合にはウレアーゼ産生菌の影響で細菌が多いとアルカリへ傾く傾向にありあります。
蛋白:濃縮尿であれば正常でも検出されますが、尿比重の低い症例においてはPLN(蛋白漏出性腎症)との鑑別が必要となります。
潜血:尿路系の炎症・外傷・筋肉損傷などがあると出現します
糖:糖尿病・腎不全の時に出現します
ケトン体:体が飢餓の状態であるというしるしです。糖と一緒に出現すると危険な状態を意味しています。
ビリルビン:肝臓・胆管の疾患、黄疸血液が破壊されたときに出現します。
※こちらはヘモグロビンとは成分が異なります。潜血がプラスでもビリルビンは+にはなりません。一方犬の基準値においてはワンプラス(+)までは正常範囲と扱われます。猫では(+)でも異常となります!

※低張尿は1.008以下の尿濃縮を表し、ADHの作用が喪失
※等張尿は1.008-1.012原則ADHとは関係ない尿の希釈(一般的にはCKD)
3、尿比重(尿の濃さです)飲水量や基礎疾患の有無で変化することが予想されます。
濃い場合:脱水・尿石症のリスクがあります
薄い場合:腎臓での尿のろ過がうまくいっていない

「尿比重の正常値は色々な報告があり、なかなか統一されていない様子です(上記は腎泌尿器学会のガイドラインより)」
また必ず尿を遠心してから測定する必要があります。(尿上精を用いる)
4、鏡検(顕微鏡検査)
5、採尿方法も重要です。自宅で採尿なのか、動物病院で穿刺採尿なのか、尿道カテーテルにて採尿なのかで評価や診断精度が異なります。
2026年8月1日