診療科目

犬・猫

  • 猫の消化器型リンパ腫

    猫は一般的に良便をする傾向にあると思います。(コロコロの便)
    しかし、高齢の猫が慢性的な下痢をしている場合には腫瘍性疾患などの鑑別が必要かもしれません。



    「14歳の雄の猫 慢性的な下痢の症例(T-cell Low grade LSA)」
    腹部の超音波検査でびまん性の消化管の肥厚が認められました。
    猫消化器型リンパ腫エコー.jpg
    「消化器型リンパ腫の猫の腹部超音波画像」
    腹腔内リンパ節の腫脹が認められる


    当院実施の細胞診と外部検査機関によるクローナリティー検査(遺伝子検査)を実施しました。
    low grade LSA.png
    「腹部消化管の細胞診所見(T-cell Low grade LSA)」


    本症例はクローナリティー解析(リンパ系腫瘍の遺伝子検査)において、Tリンパ球のモノクローナルな増殖(腫瘍性増殖)が疑われました。
    細胞診においては、一部反応性変化との鑑別 が困難な部分も存在したものの、リンパ腫が疑われました。これらの結果より、本症例はT細胞性のリンパ腫であると考えられます。


    治療は国内未発売のLeukeran(クロラムブシル)やステロイドの投与を中心とした化学療法を行います。
    Leukeranの薬用量は報告が多数ありますが2〜6mg/m2(経口)で2〜3日に一回の投与となります。

    抗がん剤ではありますが、経験上は副作用は少なく飼い主様も症例も許容するように感じます。


    T-cell high消化器型LSA.png
    「腹部消化管の細胞診所見(T-cell high grade LSA)


    2021/5/1

ページの先頭に戻る