診療科目

犬・猫

  • 口腔内腫瘍

    高齢の犬と猫に口腔内腫瘍が認められる場合があります。
    早期に発見し、診断を行い適切な治療方針を計画することが重要と考えます。


    飼い主様は手術による外貌の変化を当然心配します。
    年齢、腫瘍の分類、悪性度に準じて適切な範囲の外科治療が必要と考えます。
    「上顎悪性黒色腫の上顎部分切除の症例」
    上顎腫瘍の術後外貌の変化.png
    上顎の部分切除をする場合には、外貌(見た目)の変化がある程度伴います。
    限りなく、手術前の外貌を維持しながら、腫瘍をクリーンマージンで切除する必要があります。


    「下顎の扁平上皮癌の下顎部分切除の症例」
    下顎SCC.JPG
    術後の外貌の変化
    下顎部分切除外貌の変化.png


    犬の口腔内悪性黒色腫(悪性メラノーマ)と診断された場合の予後に関する報告は複数あり、論文の内容をよく精査する必要があると我々は考えております。


    比較的生存期間(中央生存期間)が長い報告(brockley LK,2013 )では、口腔内の悪性黒色腫の治療で中央生存期間が389日程度と報告されておりますが、近年では無治療の場合には数ヶ月で死亡してしまうという報告もあります。


    原則、局所制御を目的とした外科治療や放射線治療が優先されますが、治療目的として、根治治療を目的とした外科治療(拡大切除)を行うか、緩和的な放射線治療を行うかは飼い主様との十分な検討が必要です。


    「我々が考えている、予後が悪いと考えられる因子」
    1.上顎に発生している
    2.歯列をまたいで発生している
    3.正中(上顎・下顎)を超えて浸潤している
    4.下顎リンパ節や肺に転移所見(疑い)がある


    以上の点で該当する症例に関しては外科治療を行うことを警戒しております。
    腫瘍の分類と進行度(ステージ)の判定を行い、治療や手術の目的を明確にして治療を行う必要があると考えております。


    (reference)
    malignant melanoma in 63 dogs (2001-2011):the effect of carboplatin chemotherapy on survival. 2013 brockley LK

    2020/04/01

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