診療科目

犬・猫

  • 犬・猫のハイグレードリンパ腫の長期生存例(3年以上)

    犬・猫のリンパ腫で治療開始3年以上が経過した症例をご紹介します。
    他のリンパ腫の動物の希望の星になるように、長生きして欲しいものです。


    猫のB-cell high grade リンパ腫 治療開始4年目の症例
    「症例プロフィール」
    猫リンパ腫4年生存.jpg
    日本猫 避妊雌 14歳(診断時)
    右下顎リンパ節の腫大(LSA stage1a)
    病理組織学検査、免疫染色結果
    独立円形細胞腫瘍(大細胞型リンパ腫)
    CD3(Tリンパ球マーカー):陰性
    CD79(Bリンパ球マーカー):陽性
    多剤併用プロトコールで治療(治療開始4年時点で完全寛解)


    猫のリンパ腫に関しては3-5年生存が27%という報告(range,50日〜2520日,D.simon2008年)もありますから、本症例もまだまだ期待がもてるかもしれません。



    犬のB-cell high grade リンパ腫 (治療開始後3年249日生存)
    「症例プロフィール」
    古屋ももHP用写真.jpg
    ミニチュアシュナウザー雌(診断当時未避妊)
    下顎リンパ、浅頚リンパ、腎門リンパの腫大
    リンパ球クローナリティ解析でB細胞性
    細胞診でリンパ球の芽球比率60%程度
    多中心型B cell high grade LSA
    診断時リンパ腫ステージ 3a
    多剤併用プロトコールで治療(治療開始3年時点で完全寛解)


    本症例は治療開始後3年249日後に腫瘍関連死でお亡くなりになりました。


    B-cell high gradeリンパ腫に対する多剤併用プロトコール(CHOP)療法の生存期間の中央値は12~13ヶ月(約1年)と報告されております。一方で1年生存率は25〜50%と報告されます。2年生存率は約25%と報告されていますが、3年間生存する症例はより少なく、CHOP療法ベースの国内報告では北海道大学の報告でUW19の報告で9%との報告(2014年)があります。


    リンパ腫の抗がん剤治療は「毒にも薬にもなる」治療です。しかし3年間生存する症例がいるのであれば、飼い主さんの励みになると考えます。

    2019/10/01

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